2012年3月21日水曜日

愛猫の好物が「ホタテ」です。毎日食べています。大丈夫でしょうか?

愛猫の好物が「ホタテ」です。毎日食べています。大丈夫でしょうか?

我が家の愛猫(雄、1歳)の大好物が「ホタテ」です。いろいろなものを食べさせようとしていますが、好き嫌いが激しく、焼いたりゆでたりした手作りの魚や肉はほとんど好みません。基本は、ウエットとドライのキャットフードを与えていますが、毎晩、ホタテください!!コールが始まります。大粒なら1個、小粒のものだと3個くらい、レンジで加熱したものを冷まして与えています。

心配は3点です。1点は、貝の汚染。時々ならよいかもしれませんが、毎日だと蓄積されてしまうのではないか。そして、もう1点は、ミネラル分。高ミネラルなものは、結石の原因になると聞きます。去勢済みの雄なので、心配です。そして3点めは、ホタテについている卵巣と精巣です。大粒のものにあります(これがまた好きなようで)。人間は卵の食べすぎで痛風になるので、猫の痛風はあまり聞きませんが、いかがか?と。

ときどき、忘れたふりをするのですが、「わぉーん」と鳴き、足にかじりついたり、背中に登って、催促されるのと、そしてまた超うまそーに喜んで食べるので、つい与えてしまいます。ホタテを食べないと、一日がおわらない、、というかんじになりつつあります。大丈夫でしょうか? どなたか、知識や情報がある方がいらっしゃいましたら、ご教示いただきたく、宜しくお願いいたします。







ホタテの貝柱は大丈夫ですが、内臓はアレルギーを引き起こすことがあるのでNGです。また、魚介類はビタミンB1を破壊するチアミナーゼが含まれています。チアミナーゼは熱で破壊されるので、魚介類は必ず火を通してから与えてください。



さて、汚染について。



化学物質での海洋汚染が広がっていますが、海の水は常にかき回されているし、養殖だって海水を囲うことは出来ません。そのため、魚介類の化学物質による汚染は少ない方だと思われます。ただし、工場が建ち並ぶ湾内など特定条件でいろいろ違ってきますけどね。

人間の食用に出来る魚介類は常に検査され、化学物質の含有量もチェックされているので、普通に魚屋さんで扱っているホタテなら猫さんにも問題ない数値だと思います。

むしろ、豚や牛、鶏の方が飼料に含まれるホルモン剤など、化学物質をダイレクトに取り込んでいることが多いと言われています。そのため、猫用に人間の食材を使って手づくりする時は、無農薬だったり天然飼料で育った家畜であることは重要です。



ミネラルについて。



ホタテのミネラルは確かに低くはありませんが、生のホタテは約75%が水分ですから、見た目よりは栄養分は少ないでしょう。同じ大きさのドライフードと比較したら、ドライフードは水分10%以下なので4倍近いカロリーと言うことになります。(単純比較で正確ではありませんが)ただし、干物は水分が抜けているだけに、栄養分もミネラルも高密度。干物類、煮干し、かつお節など、水分が抜けてミネラルも高密度なので、思った以上に摂取しているために危険も多いのです。



卵巣や精巣について。



最初にも書きましたが、内臓はアレルギーを引き起こすことがあります。それは、猫にとって害となる成分を含む海藻を食べている可能性があるため。なので、貝柱部分は害になる成分は少なくなりますが、内臓には残っている可能性があるので、与えるなら貝柱のみにしてください。



猫さんは平均的な4kg前後ですよね?

すると、1日に必要なカロリーは120Kcalくらい。ホタテ貝柱中1個がだいたい20gで19Kcal。貝柱1個与えたら、1日に必要なカロリーの1/6を取っている計算になります。人間にしたら、成人男性が1日2500Kcalとしたら、1/6に相当するのは400Kcal。これは、軽い和食定食1食分や、ポテチ1袋、ケーキ1個、トンカツ1枚に相当します。お茶碗1杯のご飯が160Kcalですから、2.5杯分。

毎日運動しているスポーツマンならかろうじて太らないかもしれませんが、運動能力が衰えたり、基礎代謝が落ちたら、即メタボになるカロリー量です。その分をフードで減らそうとしたら、必要な栄養素が不足します。



ホタテの量には問題アリ、ですよ。

今はオス1歳、食べても太らない20代の男性と一緒ですが、人間なら30代、猫なら2歳過ぎた頃からお腹ポッコリになる食生活です。確実に肥満予備軍、成人病予備軍です。

人間の例にするとリアルですよね。(笑)

せめて、小粒1個まで減らしてください。それでも、人間ならご飯1杯多く食べているようなものです。



それと、毎日同じ食材を食べ続けると言うのは、ホタテに限らずあまりよくありません。身体は数値に表れないような様々な栄養素で成り立っています。同じ食材を毎日食べると言うのは、栄養素のバリエーションを狭めます。人間も「1日30品目食べましょう」と言われますよね。多くの種類を食べることで、微量の栄養素のバラツキをならし、リスクを減らしているのです。猫さんは身体が小さいですから、同じものを食べ続けたリスクは、人間よりずっと早く現れます。ホタテを毎日ではなく、仮におやつを続けるにしても、ホタテの日、鶏ささみの日、白身魚の日など、日替わりで変化を付けてください。



もし、嫌がって食べなきゃ食べないで結構。おやつはゼッタイに必要なものではありません。催促が激しくて負けるのは、飼い主さんの問題。飼い主さんが甘やかして与えるから催促が激しくなったのだと肝に銘じてください。「ホタテを食べないと、一日がおわらない」のではなく、美味しそうに食べる猫さんを見ないと、飼い主さんの1日が終わらないのではないですか?催促して甘えればホタテが出ると学習した猫さんは、演技でもなんでもしますよ。猫はスーパーで買い物しませんから、飼い主さんが与えなければ食べないんです。「美味しそう」とか「可哀想」と言うのは、10年後の健康を考えて言っていますか?今、健康に留意しないと、影響が出るのは10年後ですよ。そのことを忘れないでください。








一般論で言えば、味をつけないで身だけを時々、ということになるのでしょうけど、そんなのねこにわかるわけないですよね。

ねこにとっては好物が見つかり、それを食べられる環境にいる、ということで幸せなのでは。







ホタテなどの貝類にとネコに必要なタウリンが豊富に含まれています。

生で与えるのは良くありませんが(ビタミンB1を破壊してしまうため)、貝柱のみ少量を加熱したものなら与えても問題ありません。

内蔵はやめた方が良いです。



また、海産物はマグネシウムが多めなので尿結石になりやすいのも確かです。

このことも考慮され、毎日与えるのはやめた方が良いと思います。







猫が食べてはいけないものとされている貝類になってしまうと思いますが、加熱すれば大丈夫という事も聞きます。

もし不安であれば行きつけか最寄の獣医さんに電話してみましょう。

教えてくれますよ。

ただ、もしダメといわれても、あげないってことは難しそうですね…

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